統計学実践ワークブック 第27章 時系列解析 より、AR(1)過程
AR(1)過程についてまとめます。
共分散定常過程
時系列が、
- 期待値:時点によらず一定( )
- 分散:時点によらず一定( )
- 自己共分散:時点によらないが時点の差に依存する( )
のとき、共分散定常過程であるという。
AR(1)過程
が以下で表されるものを次数1のAR過程( Auto Regressive process order 1 )といい、AR(1)と略す。
ただし、は定数で は ホワイトノイズ()である。
以下、AR(1)過程が共分散定常であるとする。
AR(1)過程の期待値
より、
AR(1)過程の分散
より、
AR(1)過程の自己共分散
時点差の自己共分散を考えると、
より、
AR(1)過程 → MA(∞)過程
としてAR(1)過程をラグオペレータを用いて記述すると、
となる。を左辺に移行し整理すると、
ここでラグオペレータの性質より
を用いると、
となるので、これはMA(∞)過程に等しい。
参照参考
- 統計学実践ワークブックの第27章
- Time Series Analysisの"Chap.2 Lag Operators", "Chap.3 Stationary ARMA Process"
- http://www.mi.u-tokyo.ac.jp/mds-oudan/lecture_document_2019_math7/%E6%99%82%E7%B3%BB%E5%88%97%E8%A7%A3%E6%9E%90%EF%BC%88%EF%BC%92%EF%BC%89_2019.pdf