理論編
確率変数の同時確率密度関数(joint pdf)をとする。この時、を
と変数変換(change of variables)することを考える。ただし、には逆変換が存在しそれを、
と表す。ここでヤコビアンを
とすると、変数変換後の同時確率密度関数は、
で表される(ここでは絶対値を表す)。
また、確率変数が独立でそれぞれの確率密度関数がで与えられていれば、
となる。
さらに、同時確率密度関数をで積分消去(integrate out, marginal, collapse)することで確率変数の周辺確率密度関数(marginal pdf)を求めることができる。すなわち、
となる。
例:一様分布に従う2 つの確率変数の和
確率変数はそれぞれ独立に一様分布に従うとする。確率密度関数は
を用いて、およびで与えられる。
確率変数のとりうる領域
与えられた情報からまとめると、
- より
- より
なる不等式を得る。従って、に関する領域を書くと下記となる。
この図をw軸の視点で見ると、
- のとき
- のとき
となる。
領域の書き方補足
- 周辺確率密度関数にてで積分消去することを念頭に置いて、を固定したときのを変数とする領域、をイメージすると良い。
- はとし、 の直線をで動かすことで得られる。
- w軸と平行な線分が、zに依存しつつ線分の長さを変えながら動いた結果が水色の領域、というイメージ。