axjack's blog

### axjack is said to be an abbreviation for An eXistent JApanese Cool Klutz ###

1点を固定した距離関数は連続/閉球は閉集合

(X,d)を距離空間とする。
x∈Xを一つ固定する。
f:X→ℝ、f(y) = d(x,y) とする。
点a∈Xについてfが連続であることを示す。
つまり∀ε>0, ∃δ>0, |y-a|<δ⇒ |f(y)-f(a)|<εを示せば良い。

そこで逆三角不等式から
|d(x,y) - d(x,a)| ≦ d(y,a)が成り立つ
これをfを使って書き直すと
|f(y) - f(a)| ≦ d(y,a)が成り立つ
したがって
ε>0を任意にとり
δ := εとおく
d(y,a) < δならば |f(y)-f(a)| < εが成り立つ
よってfは連続である。∎


さて、(-∞,r]はℝの閉集合である。
よってfの連続性から
f‪^{-1}‬((-∞,r])はXの閉集合である
f‪^{-1}((-∞,r]) = \{y∈X|f(y)∈(-∞,r]\}
= \{y∈X| d(x,y) ≦ r\}

したがって、閉球は閉集合である。∎

f(f‪⁻¹‬(B)) ⊂ BとA ⊂ f‪⁻¹‬(f(A))を覚える

Y={偶数,奇数,妙数}とし、写像f:ℕ→Yをn∈ℕが偶数ならばf(n)=偶数、n∈ℕが奇数ならばf(n)=奇数とする。妙数はfで到達できないものとする。

f(f‪⁻¹‬(B)) ⊂ B

B⊂YをB = {奇数,妙数}とする。
f‪⁻¹‬(B) = {n ∈ℕ | nは奇数}であるから
f(f‪⁻¹‬(B)) = {奇数}となる。
したがって、f(f‪⁻¹‬(B)) ⊂ Bとなる。
なお、f(X)∩B = {偶数,奇数}∩{奇数,妙数}={奇数}
であるからf(X)∩B = f(f‪⁻¹‬(B))となる。

イメージ

Bをfで引き戻すと、f(x)∈Bとなるxだけが選ばれる( f‪⁻¹‬(B) = { x∈ℕ | f(x)∈B }だからそれはそう)ので、それをfで送ると最初のBから縮小する。ので、結果f(f‪⁻¹‬(B)) ⊂ Bを得る。

A ⊂ f‪⁻¹‬(f(A))

A⊂ℕをA = {2,4,6}とする。
f(A) = {偶数}であるから
f‪⁻¹‬(f(A)) = {n∈ℕ| nは偶数}となる。
したがって、A ⊂ f‪⁻¹‬(f(A))となる。

イメージ

Aを送って戻すと余計なモノが増える膨張する。今回だと、f(A)で{偶数}になってからのf‪で引き戻すことで「自然数のうち偶数となるもの全体」を引っ張ってくる。ので、結果A ⊂ f‪⁻¹‬(f(A))を得る。

問25.3

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(X,\mathcal{O})を位相空間、(A_\lambda)_{\lambda\in\Lambda}をXの連結部分集合からなる集合族とし、A=\bigcup_{\lambda\in\Lambda}A_\lambdaとおく。
任意の\lambda,\mu\in\Lambdaに対して、A_\lambda\cap A_\mu\neq\varnothingならばAは連結であることを示せ。
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背理法で示す。
Aが非連結であると仮定する。
するとある非空なAの開集合U,Vが存在し、
A=U\cup V,\quad U\cap V=\varnothing
を満たす。

補題★:
\lambda\in\Lambdaを任意に取る。
A_\lambda\subset AよりA_\lambdaはAの部分空間である。
したがって
A_\lambda\cap U,\quad A_\lambda\cap V
はA_\lambdaの開集合である。
また、
(A_\lambda\cap U)\cup(A_\lambda\cap V)=A_\lambda
(A_\lambda\cap U)\cap(A_\lambda\cap V)=\varnothing
である。A_\lambdaの連結性から
(A_\lambda\cap U)=A_\lambda\quad\land\quad(A_\lambda\cap V)=\varnothing
または
(A_\lambda\cap U)=\varnothing\quad\land\quad(A_\lambda\cap V)=A_\lambda
が言える。
したがって
A_\lambda\subset U\quad\mathrm{or}\quad A_\lambda\subset V
となる。
\lambdaは任意だったので、
\forall\lambda\in\Lambda,\quad (A_\lambda\subset U\quad\mathrm{or}\quad A_\lambda\subset V)
が成り立つ。(★)

証明:
さて、U\neq\varnothingよりx_0\in Uを取る。
x_0\in U\subset A=\bigcup_{\lambda\in\Lambda}A_\lambdaより
ある\lambda_0\in\Lambdaが存在しx_0\in A_{\lambda_0}を満たす。
x_0\in U\cap A_{\lambda_0}よりU\cap A_{\lambda_0}\neq\varnothing。

もしA_{\lambda_0}\subset Vならばx_0\in Vとなるが、
x_0\in V\cap U=\varnothing
となり矛盾。
したがってA_{\lambda_0}\not\subset V。
よって★よりA_{\lambda_0}\subset U。

次に\mu\in\Lambdaを任意にとる。
仮定よりA_{\lambda_0}\cap A_\mu\neq\varnothing。
よってy\in A_{\lambda_0}\cap A_\muを取れる。…①
 よってy\in A_{\lambda_0}
  よってy\in U(A_{\lambda_0}\subset Uより)…②
よってy\in A_\mu(①より)…③
よってy\in A_\mu\cap U(②③より)
よってA_\mu\cap U\neq\varnothing。

ここでもしA_\mu\subset Vとすると
y\in Vかつy\in Uとなるが、
y\in U\cap V=\varnothing
となり矛盾。
したがってA_\mu\not\subset V。
よって★よりA_\mu\subset U。
\muは任意だったので、
\forall\mu\in\Lambda,\quad A_\mu\subset U。

したがって、
A=\bigcup_{\mu\in\Lambda}A_\mu\subset U。
また仮定よりU\subset A。
両包含成立からA=U。
ゆえにV=\varnothing。
しかしこれはAが非連結であることに反して矛盾。

以上よりAは連結である。∎

連結集合とその閉包の間にある集合の連結性

Xを位相空間とする A,B\subset Xとし Aを連結とする このときA\subset B\subset \operatorname{cl}(A)が成り立つならば Bが連結となることを示せ

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証明

背理法にて示す。 Bが連結ではないと仮定する。 すると連結性の特徴付けから、Bから離散空間\lbrace p,q\rbraceへの写像f:B\to\lbrace p,q\rbraceが存在し、fは連続かつ非定値写像である。\lbrace p\rbraceも\lbrace q\rbraceも離散空間での開集合であるから、f^{-1}(\lbrace p\rbrace)もf^{-1}(\lbrace q\rbrace)もB上の開集合でなおかつ双方非空である。なぜならば片方が\emptysetとなれば直ちに定値写像となるからである。また\lbrace p\rbrace\cap\lbrace q\rbrace=\emptysetからf^{-1}(\lbrace p\rbrace)\cap f^{-1}(\lbrace q\rbrace)=\emptysetである。

A\subset BよりAはBの部分空間である。 よって包含写像\operatorname{inc}:A\to B,\ \forall a\in A,\ \operatorname{inc}(a)=aが存在する。\operatorname{inc}は連続であるから、fと\operatorname{inc}の合成f\circ\operatorname{inc}つまりは制限写像f|_Aも連続である。仮定よりAは連結なのでf|_Aは定値写像となる。 よって\forall a\in A,\ f|_A(a)=(f\circ\operatorname{inc})(a)=f(\operatorname{inc}(a))=f(a)=pとしても良い。\forall a\in A,\ f(a)=pからA\subset f^{-1}(\lbrace p\rbrace)が成り立つ。

ところでf^{-1}(\lbrace q\rbrace)も\mathcal{O}_Bの開集合である。よってあるO\in\mathcal{O}が存在しf^{-1}(\lbrace q\rbrace)=B\cap Oとかける。

ここで、x\in B\cap Oとする。x\in Bかつx\in Oである。A\subset f^{-1}(\lbrace p\rbrace)かつf^{-1}(\lbrace p\rbrace)\cap f^{-1}(\lbrace q\rbrace)=\emptysetよりA\cap f^{-1}(\lbrace q\rbrace)=\emptyset。またA\subset BからA\cap B=A。したがって、A\cap B\cap O=A\cap O=\emptyset。いまO\in\mathcal{O}, x\in O, O\cap A=\emptysetから、xはAの外点である(O\cap A=\emptyset\iff O\subset A^c)。 一方で、x\in B\subset\operatorname{cl}(A)からx\in\operatorname{cl}(A)つまりxはAの触点である。 するとxは外点かつ触点となり矛盾。

以上より、Bは連結である。\square

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お気持ち

この証明で少し気になったのが、なぜ x\in f^{-1}(\lbrace q\rbrace) なる点をわざわざ取り出して調べるのか、というところだった。

証明を追えば、x を取ったあとに矛盾へ至ること自体は分かる。ただ、「なぜここで q 側の点を調べようと思うのか」という証明戦略の部分が、自分の中ではいまひとつ腑に落ちていなかった。

そこでAIに、「x\in f^{-1}(\lbrace q\rbrace) を調べるのはなぜなのか。証明戦略としてどういう気持ちなのか」と聞いてみた。

AIの回答を自分なりに整理すると、この点 x は「A が存在しない側を代表する点」として選ばれているらしい。

そもそも背理法によって B が連結でないと仮定したので、離散空間 \lbrace p,q\rbrace への連続な非定値写像

f:B\to\lbrace p,q\rbrace

を考えることができる。この写像によって、B は f^{-1}(\lbrace p\rbrace) と f^{-1}(\lbrace q\rbrace) という二つの部分に分けられる。

イメージとしては、B の各点に p または q というラベルを貼り、B を二つの陣営に分けているようなものだという。

一方で A は連結である。そのため f を A に制限した f|_A は定値写像にならなければならない。そこで、A のすべての点が p に写るとしてよい。すると

A\subset f^{-1}(\lbrace p\rbrace)

となる。

ここまで来たときに、証明する側として気になるのは「では、反対の q 側にいる点はどうなっているのか」ということらしい。

f は非定値写像なので、f^{-1}(\lbrace q\rbrace) は空ではない。つまり A が丸ごと p 側にいる一方で、B には q 側に属する点が少なくとも一つ存在している。

そこで、そのような点を一つ捕まえて

x\in f^{-1}(\lbrace q\rbrace)

とする。

AI曰く、この x を選ぶことが、矛盾を発生させるための仕掛けになっている。

A は p 側にあり、x は q 側にある。そして p 側と q 側は交わらない。さらに f^{-1}(\lbrace q\rbrace) は B における開集合なので、X のある開集合 O を使って

f^{-1}(\lbrace q\rbrace)=B\cap O

と書ける。この O は x を含んでいるが、A とは交わらない。したがって x には A と交わらない開近傍が存在し、x は A の外点となる。

ところが、最初の仮定には

B\subset\operatorname{cl}(A)

がある。

いま x\in f^{-1}(\lbrace q\rbrace)\subset B なのだから、

x\in\operatorname{cl}(A)

でもある。つまり x は A の触点である。

触点である以上、x のどの開近傍も A と交わらなければならない。それなのに先ほど、x には A と交わらない開近傍 O が存在することを示してしまった。

ここで矛盾が生じる。

なるほどと思ったのは、x\in f^{-1}(\lbrace q\rbrace) を取ること自体が目的なのではなく、「非連結性」と「閉包」という二つの条件を、同じ一点 x の上で衝突させることが目的なのだ、という見方だった。

非連結性の仮定によって B を二つに分けると、連結な A はその片側に丸ごと押し込められる。そこで、あえて A のいない反対側から点 x を一つ選ぶ。分離されている以上、この x は A から離れているはずである。

しかし B\subset\operatorname{cl}(A) という仮定は、B のどの点も A から完全には離れられないことを要求している。

つまり、

「非連結性によれば、x は A から離れているはず」

なのに、

「x\in B\subset\operatorname{cl}(A) なのだから、x は A から離れられないはず」

となる。

AIに聞いてみて、q 側の点をわざわざ取り出す理由は、この矛盾を一身に引き受ける点を見つけるためなのだ、と考えるとかなり腑に落ちた。

各点を覆う部分集合族の合併は元の集合に一致する

∀p∈A, ∃O_p⊂A, p∈O_pのとき
 A=⋃_{p∈A} O_p

証明

[⊂]任意に x∈A を取る。仮定よりある O_p⊂A が存在し、 x∈O_pである。よって、 x∈⋃_{p∈A} O_p となる。

[⊃]任意に x∈⋃_{p∈A}O_p を取る。和集合の定義から、ある p_0∈A が存在し x∈O_{p_0} が成り立つ。仮定より∀p∈Aをp_0に適用し、 O_{p_0}⊂A がしたがう。よって x∈A である。ゆえに ⋃_{p∈A} O_p ⊂ A となる。

以上より  A=⋃_{p∈A} O_p ∎

補足

  • 本命題は位相空間とは無関係な集合論の命題であるので、とくに O_p は開集合でなくても良いし、基底である必要もない。

有理数の稠密性

 a,b\in\mathbb{R},\ a\lt b を満たす任意の実数  a,b を取る。

このとき  0\lt b-a であるから、アルキメデス性より  0\lt\frac{1}{n}\lt b-a を満たす  n\in\mathbb{N} が存在する。両辺に  n を掛けると  na+1\lt nb を得る。

次に、整数の離散性より、 na を超える最小の整数を  m とおく。このとき  na\lt m\leq na+1 が成り立つので、  na\lt m\leq na+1\lt nb より  na\lt m\lt nb を得る。

最後に、 n\gt0 より両辺を  n で割ると  a\lt\frac{m}{n}\lt b となる。また、 m\in\mathbb{Z} および  n\in\mathbb{N} であるから  \frac{m}{n}\in\mathbb{Q} である。

したがって、任意の  a,b\in\mathbb{R} に対して  a\lt b ならば  a\lt q\lt b を満たす有理数  q\in\mathbb{Q} が存在する。ゆえに、有理数  \mathbb{Q} は実数  \mathbb{R} に稠密である。

axjack is said to be an abbreviation for An eXistent JApanese Cool Klutz.