コーシーシュワルツの不等式
と
を実ベクトルとする。このとき
が成り立つ。
証明
の時、
また
よりコーシーシュワルツの不等式は成り立つ。
のときも
のときも同様であるから、以下
は非ゼロベクトルとする。
さて、
と置き、
と定める。このとき、 と
は直交することがわかる。実際、
となる。改めて、
とする。*1
まず、上式両辺のノルムの二乗を計算すると、
となるが、 なので上式の第二項は
となる。また、内積とノルムの関係式
より
となる。更に、ノルムの非負性 より
を得る。
そして、 を代入し整えると、不等式の右辺は以下となる。
従って、左辺と合わせて
最後に両辺の平方根を取ることで、コーシーシュワルツの不等式
を得る。
コーシーシュワルツの不等式の等号成立条件
からの議論で
がゼロベクトルの時、コーシーシュワルツの不等式は等号成立。すなわち
のときである。実際、
を計算すれば等号成立は明らかである。
逆に、 のとき
はゼロベクトルとなるので、やはり
より等号成立となる。
まとめると、 のときつまり
の時に等号成立。
*1:「b」と「bに垂直なu」の二つのベクトル和でaを表している、つまりaを直交分解している。