示したいこと
正方行列Aに対してR⁻¹AR=Λと対角化できるような正則行列Rが存在すると仮定する。この時、ΛはAの固有値を並べた対角行列であることを示そう。即ちΛの対角成分λi はAu=auを満たす固有値aであることを示せばよい。ここでu≠0とする。
証明
Au=auよりAu-au=0⇔(A-aI)u=0. さてA-aIが逆行列を持つと仮定すると、 (A-aI)⁻¹(A-aI)u=0⇔u=0となり仮定に反する。 ゆえにA-aIは特異行列であるから|A-aI|=0を満たす。 さて、|R⁻¹|と|R|を両側から掛け算すると、 |R⁻¹||A-aI||R|=0より |R⁻¹(A-aI)R|=0から |R⁻¹AR-aR⁻¹R|=0⇔|Λ-aI|=0となる。 Λは対角行列なので行列式を展開すると、 (λ1-a)(λ2-a)...(λn-a)=0より a = λ1,λ2,...,λnとなるから Aの固有値aは対角行列の対角成分λiに等しいことが示せた □