この問題をなぜ解くのか
前にこんなこと
統計検定であって確率検定ではないので、サイコロを7回投げる時2以下の目が出る確率を解けるようになってもなんだかなぁ
統計検定2級に合格したので勉強法やら参考書などを書いておきます。 - axjack's blog
を書きました。がしかし、統計検定 準1級の勉強をしていく中「やっぱ確率もちゃんと解けないとダメじゃん😢」と気持ちが一転したので改めてちゃんと解いてみようと思った次第です。
問題文の概要
どの面も等確率で出る6面のサイコロを7回投げる。2以下の目が出る回数をXとする。
- 問(1):P(X = x+1)とP(X = x)の比、i.e. を求めよ
- 問(2):P(X = x) が最大となるxは?
解答
問(1)
を出目が2以下の時に1、そうでない時を0とするとはベルヌーイ分布:Bin(1,p)に従う。ここでp=1/3である。この時、 は二項分布:Bin(n,p)に従う。よって、確率質量関数はとなる。ここで、n=7, p=1/3を代入するとP(X=x)とP(X=x+1)はそれぞれ、
となる。すると、
となる。よって、
問(2)
P(X=x)が最大となるxを を用いて考えてみると、Q(x)が1より大であればP(X=x+1) > P(x)であると言えるし1未満であればP(X=x+1) < P(x)と言える。具体的にxへ0から6を代入すると、
x | Q(x) | 判定 |
0 | 7/2 > 1 | P(1) > P(0) |
1 | 6/4 > 1 | P(2) > P(1) |
2 | 5/6 < 1 | P(3) < P(2) |
3 | 4/8 < 1 | P(4) < P(3) |
4 | 3/10 < 1 | P(5) < P(4) |
5 | 2/12 < 1 | P(6) < P(5) |
6 | 1/14 < 1 | P(7) < P(6) |
となる。関数の増減表のように判定の列を眺めれば、P(x)はP(2)がピークであることからP(X = x) が最大となるxは2である。