母比率の信頼区間
母比率 の母集団からサイズの標本を抽出する。このとき標本割合 について、 は近似的に平均、分散 の正規分布 に従う。ただし、 である。したがって、 と標準化した は 標準正規分布 に従う。
さて、確率 から不等式 を抜き出したものに の右辺を代入すると、の%信頼区間は
と表される。例えば とすれば、である。通常ここでは未知であり不等式の左右のにあるはnが大なるときの一致性からと置き換えて、
という公式が用いられる。
2次不等式を解く
それでは、を用いず
をについて解いてみる。以下、式変形。
式変形
となる。
具体例で検証
統計学基礎のp.118の例9の数字を使って検証してみる。例9の主要な数字は、
標本サイズ n = 1200
標本比率 にて
母比率 の95%信頼区間を求める。
である。ここで、 とする。
公式を用いる
なので、 ]
となる。
2次不等式を解いた結果を用いる
なので、Rを用いて計算すると
n <- 1200
ph <- 0.054
z0 <- 1.96
A <- (-2*(n*ph) - (z0)^2)/(n+(z0)^2)
B <- (n*ph^2)/(n+z0^2)c(-(1/2)*A - sqrt( (1/4)*A ^2 - B),-(1/2)*A + sqrt( (1/4)*A ^2 - B))
> c(-(1/2)*A - sqrt( (1/4)*A ^2 - B),-(1/2)*A + sqrt( (1/4)*A ^2 - B))
[1] 0.04257642 0.06827005
より、 ]
となる。