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平調子の調弦を五線譜で書くとき、なぜ書き方が統一されていないのだろう?

平調子の調弦は五線譜では調号無し臨時記号有りの実音を用いて書く場合がある。しかし、イ短調風(調号無し)に書く場合もあればホ短調風(調号#1個)に書く場合もある。なぜこのような書き方が許されるのか?つまりなぜ五線譜での調弦は書き方が統一されていないのだろう?

調弦の書き方が統一されていない理由は、五線譜では調弦を相対的に書くからである。相対的な書き方であるから、音程さえ間違っていなければ実音で書こうがイ短調風に書こうがホ短調風に書こうが許容される、ということだ。とはいえ、相対的な書き方だと絶対音高が定まらない問題が生じる。

では、相対的な書き方に絶対音高を付与するにはどうすれば良いかというと、基準音を一つ指定すれば良いのである。これは「一 = C」や「ー = 壱越」のように「弦名 = 絶対音高名」や「弦名 = 十二律音名」のように書かれる。(※しかし、書かれない場合もある。)

以上を踏まえると、音程が平調子でかつ基準音が与えられれば目的の調弦が得られるので、書き方は統一されていないと言えよう。以下の譜面は基準音が未設定の平調子の調弦である。実音表記・#0表記・#1表記・#4表記は見たことがある。それ以外の段は表記の可能性としてはあるものの、実際に使用されることはなさそうである。 f:id:axjack:20170904224947p:plain

参考:実践「和楽器」入門